記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-01.webp)
『FILMECHANISM(フィルメカニズム)』は、ドット絵で描かれた世界がかわいさ満点の
2Dアクションパズルゲーム。
いろんなギミックが満載のパズルを解いていく、ステージクリア型のゲームになっています。
「レコード(記録)」と「リストア(復元)」を駆使してクリアを目指すという、ワンアイデアが光るゲームデザイン。
今回はこの『FILMECHANISM』をレビューしていきます。
どんなゲーム?
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 02](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-02.webp)
不思議なかわいさを持つカメラ星人の「レック」を操作し
2Dで構成されたステージをパズルとジャンプアクションで攻略していきます。
レトロスタイルなグラフィックがとてもいい感じ。
1ステージは横スクロールすることはなく、1画面に収まっています。
可視範囲にすべての情報があるので、落ち着いて考えることができるのがいいですね。
スクロールしない分、1ステージが短めでサクサク進んでいけるのもポイント。
「レコード」と「リストア」
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 03](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-03.webp)
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 04](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-04.webp)
本作のキモとなる、主人公の能力です。
「レコード」で現在のステージの状態を記録します。
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 05](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-05.webp)
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 06](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-06.webp)
そして、「リストア」で記録したステージの状態を復元。
この能力を駆使してステージを進んでいきます。
自分以外の時間を巻き戻す感じ、と言っても良いかもしれません。
これが非常に良くできていて、このアイデアだけで200以上ものステージがある上に
1つ1つのステージがきちんと練られて構成されていて、とても解きがいがあります。
「レコード」と「リストア」は、チュートリアルも親切なのですんなり理解できますよ。
豊富なステージと難易度
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 07](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-07.webp)
本作は、ワールドマップでステージを選んで順々にクリアしていくタイプで
難易度も3段階から選択できます。
個人的には、一番下の「ノーマル」だけでも
頭を悩ませる楽しさと、パズルが解けた快感を十分に味わえると思いますが
自信があれば、いきなり高難易度にチャレンジしてもいいかもしれませんね。
どの難易度を選んでもワールドをクリアできるので、自分に合った道を
自分のペースで進んでいけるのは好印象です。
ただ、ステージを飛ばしたりはできないので
1つのステージに苦戦して行き詰まってしまうこともあるかもしれません。
時にはヒントに頼ろう
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 08](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-08.webp)
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 09](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-09.webp)
ステージをクリアすると入手できる「お金」を支払うことで
各ステージのヒントを見ることができます。親切。
ヒントは何段階かに分かれていて、1つずつ開示できるようになっているので
「いきなり答えを見たくない」という場合にも安心。
特に高難易度では、この「段階的なヒント」に助けられた部分が多いです。
こういったお助け機能が丁寧に作られているところも、本作の遊びやすさを際立てています。
良い点
8bit風のかわいい世界
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 10](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-10.webp)
グラフィックももちろんそうですが
BGMやSEといったサウンド面にも8bitの風味が感じられ
レトロゲーム的なピコピコ感を存分に味わうことができます。
ワールド毎にいろんな風景であったり、BGMアレンジであったりして
随所にセンスを感じますね。
操作キャラである「レック」も、ポーズやアクションが細かく描き込まれていて、とてもかわいいです。
ユーザーに優しい快適さ
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 11](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-11.webp)
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 12](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-12.webp)
「リトライ」の速さは素晴らしいです。
Yを押すだけ、というワンボタンでできる手軽さもGood。
ゲームの性質上、詰んでしまう事も多くあるのでこれはありがたいですね。
リトライのみならず、ゲーム全体でロードなども一切ないため
ストレスのない、すごくユーザーに優しいつくりになっています。
頭を使うゲームなので、謎解きに集中できるように環境が整っているところは
高い評価点として挙げられると思います。
こういった「快適にあそべる丁寧なつくり」というのは
ゲームの面白さとして実感しにくい部分ではあるものの、もの凄く大切な部分ですね。
練られたステージ構成
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 13](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-13.webp)
各ステージがよく考えられている、というのは前述したとおりですが
ギミックを段階的に理解できるようにワールドが構成されているのも素晴らしいです。
最初は簡単なステージから、順々にギミックやセオリーなどを学んでいける、
といったような感じです。
各ワールドの最初のほうは比較的簡単なステージが多いので
パズルが解けずに悶々としている状態がずっと続く...という事もなく
随所で達成感を積み上げていけるゲームになっています。
気になった点
難しいステージは本当に難しい
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 14](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-14.webp)
特に上の難易度のみではありますが、もの凄く難しいステージもあります。
難易度の幅はあるべきだと思うので、悪い点という訳ではないのですが
それにしても難解すぎる...と思うことがなくもないです。
そういったステージはおおよそ、ヒントを見てみても
「こんなん分かるか!」みたいな解法であることが多く
さらに言えば、ヒントを見ても分からないようなステージもあったりします。
考え方やセオリーだけではなく、「ひらめき」も重要ですね。
アクションの問題
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 15](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-15.webp)
![記録と復元で謎を解く『FILMECHANISM』の丁寧なつくり 16](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-16.webp)
こちらも難易度関連になってしまいますが
一部のステージでかなり精度の高いアクションが求められる事があります。
アクションの要求がシビアな場合、
「解法は分かってるのにアクションのせいでクリアできない」という事態が発生するので
こういった部分で飽きを感じる場面が多少なりあります。
ただまあ、これは本作の問題というよりも
アクションパズルというジャンル自体が持つ問題、と言った方がいいかもしれませんね。
まとめ
「記録」と「復元」という、作る側としては扱いが難しそうなアイデアから
ここまで豊富なステージを用意できるのは本当にすごいと思います。
一部難しいところはあるものの、プレイしてみると
頭は動かしながらもサクサク解いていける、気持ちのいいゲームだと思えるはずです。
個人的にはやっぱり、ドット絵とサウンドがお気に入りポイントですね。
- 今回のポイント
-
- アイデアが良く、シンプルで奥深い
- 全体的にすごく丁寧に作られている
- ドット絵がかわいい
![FILMECHANISM](https://switchtoit.com/wp-content/uploads/2023/02/filmechanism-00.webp)
タイトル | FILMECHANISM |
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メーカー | Phoenixx |
発売日 | 2021年12月16日 |
定価 | ダウンロード版 / 2,050円 |